2013年7月28日~29日に開催された第27回矢島カップMt.鳥海バイシクルクラシックに参加した。
私の参加カテゴリーは「男子Dクラス」。二日目は約26kmのヒルクライムを行った。
結果は1時間16分07秒96。クラス順位55位(323人中)総合順位181位(1034人中)
ちなみに2012年は1時間21分50秒56。
クラス順位82位(315人中)総合順位253位(1039人中)
2012年より5分43秒タイムを短縮出来た。非常に嬉しい!去年はチェーンが外れてタイムロス。それを考慮しても6分近くタイムを短縮!
クラス順位(82位→55位)そして総合順位(253位→181位)は上昇!
さてスタート地点から号砲一発!選手達が飛び出して行く。しばらくは水田の中を通る道路を走行。
平坦なのはここの僅かな区間。自分も他の選手もまだ元気イッパイである。ほどなく坂が始まった。
昨日タイムトライアルを前にウォーミングアップで使用した坂である。坂にかかると他の選手たちは一斉にギアチェンジを始めた。
フロントをインナーにまたはリアをチェンジしたのか分からないけど。自分はというとフロントはアウター52、リアは19T。
クルクル回転という訳ではないが意外に回せている。そして「脚」にはだいぶ余裕がある。昨日試走をしなくて良かった。
回転数は高くないもののそんなに力を込めなくてもスイスイ坂を上っている。これには自分でも驚いた。
他の選手がかなり激しい息遣いをしているのを横目に見ながらスムーズに上っていっている。勝手に前方の選手がズルズル下がってきている感じ。
正に選手達が「降ってくる」様だった。「きたかみ」の後、脚力不足を痛感して敢えて負荷を掛けて登坂練習をした効果が出ているのかもしれない。
流石にいつまでもフロントをアウター52で走行出来るはずもなく勾配がキツい坂ではインナー39へチェンジ。
それでもリアは21T、19Tとやや大きめ目のギアを使用。ここでも「脚」に余裕がある。
私より軽いギア比でクルクルとペダルを回転させながら走行している選手達をゆっくり回している私が追い抜いていく。何とも不思議な感じである。
そうしているうちにハーフクラス(フルクラスの約半分の距離)のゴールが近付いてきた。矢島カップでヒルクライムに挑戦したのはハーフクラスが最初。
それを含めて2回ハーフクラスでエントリーした。その時はハーフクラスと言えどもかなりの距離、そして時間を要したと感じたものだ。
そしてゴールが遥か彼方に思えたものである。しかし今日は意外にもあっさりとそのハーフクラスのゴールが近付いてきた。
今日のゴールはハーフではない。しかしこんなにも近くそして短く感じるのは意外だった。
他の選手たちを余裕を持って追い抜き、「脚」に余裕を感じる事ができたのもハーフクラスのゴールを過ぎた辺りまで。
そこから先の約13kmはそれまでとは別人の様な走りになった。
初日のタイムトライアル同様、後半が全くお話にならない「黄金のタレ」状態だった。あー情けない。
何と言っても「脚」に余裕が全くなってしまった。調子が良い前半に正に「調子」に乗り過ぎて前半で使い切ってしまったのかもしれない。
前半は比較的重いギア(39×21Tor19T)で上れていたのに全く歯が立たない。目いっぱい軽い39×28Tでしか走行出来なくなってしまった。
28Tの上は24T。それにチェンジして走行する気力も体力も全く無くなってしまった。勾配が急になったとは言えあまりにもひどい状態である。
晴天ではなかったものの身体が熱くなってきた。そうしているうちに給水地点。
給水地点にいるボランティアの中学生に給水用の「水」をありったけ私に「ぶっかけて」もらった。
びしょ濡れになったものの少しリフレッシュ出来た。同時に自分で用意したドリンクを飲む。まだまだ先は長い。
そうしているうちに雨が降ってきた。土砂降りという訳ではないがそこそこの雨量。水を「ぶっかけて」もらわなくても良かったくらい雨で濡れてしまった。なんの因果か。
「脚」に余裕が無くなってしまってからはほとんど記憶がない。またせっかく用意した補給食には全く手をつけていなかった。
そこまで余裕がなかったらしい。早くゴールに到着したいのと同時にこの息苦しさから早く解放されたい一心で走行していたからだろう。
それでも山中のアップダウンで少しでも勾配が緩くなれば僅かだがギアを上げてスピードアップを図っていた。
下りではペダリングを止めて惰性で下りたいがそこでもギアを上げてスピードアップをした。
そんな涙ぐましい走行をしている私の横を後からスタートした別のカテゴリーの選手達がドンドン追い抜いていく。
調子の良かった私の前半部分の様に。今回ほど沢山の選手に追い抜かれたと感じた事はなかったのではないか。
その中にはいわゆる「痛ジャージ」と呼ばれているジャージをまとった一見チャラチャラした「兄チャン」にも追い抜かれてしまった。
悔しいのと同時に見かけによらないものだと感じた。「痛ジャージ」は「萌え系」の少女キャラをジャージにプリントしたものである。説明が的確かどうか分からないが。しかし目立つことは目立つ。
39×28Tでしかもスタンディングしてもゆっくりとしか走行出来ない坂に遭遇。一踏み一踏みである。
そんな私をスイスイ追い抜いて行く選手が大勢いた。かなり息は切らしているようだが力強く坂を上っていっている。
普段は一体どんな練習をしているのだろうか?あの様に坂を走行してみたいものだ。
いや、必ずそうなってみせる。来年以降は後半も調子よく坂を上ってみせる!
雨は降り続いている。風は無い。とにかくゴールを目指す。
ゴールまであと5km、4kmと案内看板が出ている。数字が小さくなって表示されていく事に勇気付けられながら急峻な坂を上る。
ギアはずっと39×28T。回せるのだがスピードが全く出ない。しかしギアは上げられない状態で走行。
それにしてもこの後半の「タレ」には参ってしまった。今後の克服すべき課題になるのは間違い無い。もっと練習を積み重ねなければ!
後悔と課題を抱えながら息も絶え絶えにゴール!結果は1時間16分07秒96。クラス順位55位(323人中)総合順位181位(1034人中)
ゴール付近は画像の通りの天候。霧で覆われていて下界も鳥海山も見えない。
選手達がぞくぞくとゴールしてくる。ゴールした選手は皆、一様にホッとした表情。
無事にゴール出来た安堵感。そして苦しさからの解放。自分と同じ様な気持ちで坂に挑みそして上ってきたのだろうと思う。
私がゴールしたのが午前9時40分過ぎ。それから休憩を取った。ゴール直後は感じなかったのだがだんだん寒くなってきた。
身体は濡れているし雨が時折ぱらつく。おまけにここは1000m位の山の上。寒くなるのは当たり前である。こんな時の為に準備しているものがある。
今回、初めて役に立った。というかレース主催者から準備をしておくように要請されていたのである。
ヒルクライムレースはゴールが山の中。当然平地と比べて天候が変わり易い。
気温も地上とは違って低い。ゴール後気象の変化で体調を崩したり最悪の場合、低体温症になってしまう恐れがある。
それらを未然に防ぐためレース前、防寒着や雨具を入れたリュック等を選手各自が用意する。それをレースが始まる前にレース主催者に預ける。
レース主催者はそれをまとめてゴールまで運搬。そしてゴール後選手達が自分の荷物を受け取るという訳である。
使わなければそのまま背中に背負い山を下ればよいのである。私もその準備をしていた。
とにかく2012年より6分近くタイムを短縮!クラス順位(82位→55位)そして総合順位(253位→181位)と順位は上昇!
それにしても今日の(今日も)後半の「タレ」には参ってしまった。今後の克服すべき課題である。
もっと練習を積み重ねて激坂をスイスイ走行してみたいものだ。いや、必ずそうなってみせる。練習あるのみ。