フロー(flow)な私にしてくれ

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2014年きたかみ夏油高原ヒルクライム2/2

2014年7月5日、6日岩手県北上市和賀町で「第4回きたかみ夏油高原ヒルクライム」が開催された。

 

2日間参加した。


7月6日の二日目ヒルクライム40分51秒。総合684人中104位。クラス別(男子G)45歳~49歳以下で93人中9位、という成績だった。総合のトップタイム(35分08秒)からは5分43秒マイナス。クラス別トップタイム(37分41秒)からは3分10秒のマイナス。


二日間(タイムトライアル&ヒルクライム)参加した選手数は204人。

 

二日間の合計タイムで算出した順位は総合204人中67位。総合トップのタイムは二日間合計で43分04秒。私は50分0秒。6分56秒のマイナス。

 

 

ヒルクライム当日。

 

起床は午前3時15分。身支度、洗濯物の回収&収納。忘れ物がないか確認して宿を出発。外は薄暗い。寒くも暑くもない。車に荷物を積み込んでレースのスタート会場に向かう。


途中、朝食用のおにぎり2個とサンドウィッチを購入。早朝なので車が少ない。あっという間に駐車場に着く。昨年までは小高い丘にある駐車場に車を停めていた。

 

しかしそこは草むらで足場が悪い。おまけに虫が多く不快だった。またトイレが無いので往生した。

 

今回はアスファルトの駐車場に車を停めた。幸い仮設トイレが多く設置されており便利。一安心といったところである。


朝の4時過ぎだが駐車場は半分ほど埋まっていた。早くも自転車を組み上げている人もいる。

 

天候は曇り。何となく雲行きが怪しい。天気予報では雨の心配は無さそうだったが山の天気は気まぐれだ。どうなるやら。


初日のタイムトライアル表彰式の前に元プロロード選手によるワンポイントレッスンが開催された。岩手県出身の藤田さんによる解説付き。

 

バルセロナオリンピックのロード競技に出場。引退後も様々なアマチュアレースに参戦している。

 

自転車に乗って見本を見せてくれたはJSPORTSのサイクルロードレースの解説でおなじみの飯島誠さん。数々の戦歴の持ち主。

 

ロードもトラックもこなす選手でした。北京オリンピックのポイントレースで8位入賞したかなりの強者。ナショナルチーム「鬼コーチ」という肩書?もあるらしい。

 

翌日にヒルクライムレースがあるという事で登坂時のテクニックを伝授して頂いた。

 

一生懸命坂を登ろうとして上体を左右に揺らしても効果は全く無いとの事。

 

周りからは必死で上っている様に見えるがそれまでの事。上体は両腕を伸ばさず軽く曲げてハンドルの上部またはブラケットを握る。

 

登り坂でアタックを掛ける時はお尻をサドルの前方に移動しペダリングする、等々だった。


トップ選手による指導なので納得が得られた。やっぱり流石である。

 

他にはペダリング時に足首は動かさない様にする事、膝は開いてペダリングしてはいけない事を教えてもらった。

 

基本中の基本だったと思うが自分としては普段意識して考えた事がなかった。

 

しかし、あらためて教えて貰った事で基本の確認が出来た様に思う。教えて貰った事を自分に当てはめて無理無駄な動きをしていないか確認をしてみたい。

 


さて、自転車を準備するにあたり色々ストレスを感じた昨日だったが今日はそれほどでもない。

 

あれほど焦る必要もなかったのではないか?と反省する。

 

今日は足場の良い場所での組み立て。慣れも手伝ってスムーズに進行する。朝の涼しい気温も余裕に繋がっているのだろう。自転車が組み上がった。

 

ウォーミングアップに出発である。


恰好は半袖ジャージにビブパンツ。そして両腕にはアームカバー、両脚にはレッグカバーを付けた。

 

身体が冷えない様にする為である。

 

今日はヒルクライム。昨日の様にそれほど「上げる」必要はない。

 

走行予定時間は約1時間。ゆっくり走行する。雨がパラついてきた。このまま強く降るのか?

 

心配だが走行は続ける。ゴールの山方面は厚い雲が掛かっていて見えない。山は雨が降っているのかもしれない。


結局、雨はパラついた程度。一安心。ウォーミングアップを終えて駐車場に戻った。

 

山と下界では天候の差がある。山のゴールで雨にたたられる事がある。雨に打たれて身体を冷やして体調を崩してしまったら元も子もない。

 

そのため雨具等の用品一式をリュックに詰めて大会スタッフに預ける。スタッフはそれを先回りしてゴール地点に運んでおく。選手はそれをゴール後に受け取るわけだ。


私もそれに従いリュックを大会スタッフに預けた。そして朝食を摂る。昨日ほどではないものの緊張している。

 

食べ物がなかなか喉を通っていかない。しかし食べないと途中でハンガーノックに陥って走行出来なくなってしまう。無理やり口に食べ物を入れて胃に流し込んだ。


決戦用のホイールに付け替える。そして他の装備の確認

 

水分補給のボトルには充分飲み物が入っているか?タイヤの表面にキズが無いか?ブレーキは利くか?

 

ヘルメット、グローブ、若干の補給食がある事を確かめた。そして車のまわりに工具や衣類が放置されていない事を確かめる。

 

自動車にロックをしてスタート地点に向かった。招集は午前7時。


スタート地点には沢山の選手が集まってきていた。それぞれが属するクラスが表示されたプラカードの下に並んでいる。

 

私の属するクラスは「G」なのでそのプラカードの場所へ移動し並んだ。

 

スタートはエキスパートクラスから。

 

 

クラスはAからJまであるがアルファベット順に出発していくのでは無いらしい。参加人数の都合もあるのだろう。


いよいよ私たちがスタートする時間となった。

 

号砲一発!で自転車が動き出す。

 

最初の7~8kmの区間は若干の上りでほぼ直線のコース。ここで遅れると後方に取り残される。私は先頭から遅れまいと追走する。

 

かなりのスピードが出ている。レースの始まりはいつもこんな感じだ。早くも人数を絞り込もうという事か。


集団での走行は慣れていないがそんな事は言っていられない。車間が空くと空気抵抗が大きくなり体力を失ってしまう。

 

右へ左へと位置を変えながらドラフティング効果を利用し体力を温存しつつ集団に留まる。

 

そうしているうちに私達より先に出発していた選手達が前方に迫ってくる。明らかに遅れている。接触しない様に注意しながら追い越していく。


時折、肘と肘がぶつかる。お互いにそこそこのスピードが出ているので「ぶつかる」というよりは「触れた」程度なのだろう。

 

でも一回驚いた事があった。

 

意識しての行為ではなかったと思う。私の右脇腹に一瞬だが隣の選手の二の腕が「はまった」のである!

 

その時は夢中だったので気にならなかった。しかし後になって思い出してみると怖くなった。あのまま押されていたら周りを巻き込んで落車していただろう。


直線コースが終わった。とは言ってもキツい上りはもう少し先。しばらくはアップダウンが続く。

 

それにしても各選手はタフである。少々の上り坂はあっという間にクリアしていく。

 

かと思えば下りは惰性を利用してスピードアップを図る。追走していくのが大変である。下りの曲がりくねった道路はほとんどブレーキを使用していないのではないか?


アップダウンを繰り返しているうちに本格的な上りが始まった。

 

ここからが本当のヒルクライムレースだ。

 

結論から言うと実力不足だった。レース前は本格的な上りが始まったらギアは39×21T&19Tを使用し一定の回転数(60~70)でペースを維持して上っていくと予定していた。


しかし他の選手達は私の考えなどお構いなし(当たり前)にグイグイ上っていく。

 

オーバーペースですぐに追いつけるだろうと思っていたがとんでもない!引き離される一方だった。

 

しかしここで無理に追いつこうとしても体力を使い果たしてしまいゴールを前にして力尽きるのが見えている。


ここは焦る気持ちを抑えて当初の予定通り一定のペースで上って行く事にした。

 

一定のペースでもかなり息苦しい。

 

結局ギアは39×21Tがメインだった。19Tを使用したのは僅かだった。練習では長い坂を使用していないし近場に無い。

 

短い坂を何回も上っての登坂練習だ。今日のレースの坂の様に休む事が出来ない長い坂は手強い。まだまだ登坂練習が足りない。


コース脇にはゴールまでの距離が表示されている。5kmの表示を見た時は正直ウンザリした。

 

次の「4km」の表示まで辿り着くのが長かった。

 

これがヒルクライムだ!

 

と妙に納得してしまった。

 

それでも勾配が緩やかな区間ではダンシングでスピードを上げて走行する事が出来た。以前は苦しくてギアを上げるどころではなかったので少しはスキルが向上したのかもしれない。


相変わらず一定のペースで走行している。にも拘らず結構他の選手を追い越していた。

 

前日の藤田&飯島両氏の指導にあった様に登坂時に状態を揺らさないというアドバイスを守って走行したのが良かったのだろう。

 

偶然ではあるが隣に上体をかなり揺らして走行している選手がいた。かなり苦しそうである。

 

その横を私は淡々と一定のペースで走行した。しばらく並んで走行したがその後どうなったのだろうか?


残り「4km」の表示を過ぎて「3km」がなかなか出てこなかった。そうしているうちに腰が痛くなってきた。

 

競技中に腰が痛くなるのは初めて。

 

サドルから腰を上げてダンシングする。腰の痛みが和らぐ。それを2~3回繰り返した。

 

そして残りの表示が見えたと思ったら「2km」だった。少々ビックリ。

 

ゴール手前約1kmはスキー場内の道路。おまけにゴール間近という事で選手達は最後の力を振り絞ってのスプリントとなる。という事はヒルクライムは実質あと1kmとなる。


それまでの勾配が緩くなった。アタックを掛ける!とは大げさだがダンシングでスピードアップを図る。

 

 

そしてアドバイスにあった様にお尻をサドルの前方に移動させペダリングをした。

 

しかし、同じことを他の選手もスピードを上げ始めている模様。

 

各クラスの選手が入り乱れて一列棒状の中で位置取りをしている。


少しでも空気抵抗を避けてゴール前のスプリントに備えている雰囲気だ。

 

そうしているうちにスキー場の敷地内に入った。

 

覚えてはいないがフロントのギアは52にチェンジしていたのではないだろうか。

 

私も含めて選手全員が目いっぱいペダルを踏んでいる。負けてはいられない。

 

スキー場敷地内手前の集団内で先頭から3~4番目に位置していた私は少々無謀でしかも息苦しかったがゴール手前200~300m付近から発射。


右カーブを経てゴールまでは直線。1人、2人、と追い抜いていった。

 

あと1人。

 

最後の力を振り絞る!ゴール直前で追い抜く事が出来た。スキー場の敷地手前で出来た集団内では追い抜かれていない。

 

最後はスカッと気持ちの良い終わり方をする事が出来た。


ゴール地点は雲海から抜け出ていた。

 

それほど標高は高くないが上ってきたな~という感じがした。

 

素晴らしい快晴!青空!爽快である。

 

下界は雲の下。正しく夏の空だ!

 

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タイムは40分51秒。総合684人中104位。クラス別(男子G)45歳~49歳以下で93人中9位、という成績だった。

 

総合のトップタイム(35分08秒)からは5分43秒マイナス。クラス別トップタイム(37分41秒)からは3分10秒のマイナス。


因みに2013年はタイム43分19秒。
カテゴリー別(男子C)40歳から49歳以下で183人中26位。総合565人中78位。


2012年はタイム42分41秒。
カテゴリー別(男子C)40歳から49歳以下で184人中33位。総合598人中108位。


2011年はタイム40分40秒。
カテゴリー別(男子C)40歳から49歳以下で145人中9位。総合490人中57位。


昨年より2分30秒近くタイムを縮める事が出来た。

 

タイムトライアル同様自己ベストタイム更新とはならなかったがそれに迫る事が出来た。まずまずと言って良いだろう。

 

それにしても他の選手のレベルが上がっているのではないだろうか?昨年よりタイムを縮めたにもかかわらず総合順位が後退している。

 

今年の参加人数700人に迫る勢いだ。うかうかしていられない。


前述の通り一定のペースで登坂して行く予定だった。そして一定のペースは保つ事が出来た。

 

その結果タイムを縮める事となり自己ベストに迫った。しかし勝負に絡む事は出来なかった。

 

ヒルクライムでの走行方法は身に付き始めたのかもしれない。これは良い事だ。しかし本格的な登坂が始まってからは先頭集団に追走出来なかった。
 
この先上位争いに食い込んでいくには一定のペースを現状より上げていかなければならないと思われる。

 

巡航速度を上げるのだ。その為には回転数は70~80台。どんな坂でもギアは39×19T、17Tを使いこなしていく様にならなければならないだろう。

 

ご存知の通り、ギア比を軽くし回転数を上げると脚への負担は軽くなる。しかし心肺機能を酷使してしまう。

 

酷使してしまう状況からそれが当たり前になるくらいまで心肺機能を高めなければならないと考えられる。
 
現状を考えると大きい課題だ。心肺機能に相当負担を掛ける事になるはずだ。

 

ヒルクライムだけでなくタイムトライアルにも役に立ちそうである。苦しい練習になるが挑まない限り勝負に絡む事は出来ない。

 

タイムトライアルが終わってから感じた事と同様に上位に入るのが当たり前だと思っている奴の吠え面を見てやりたい。それには練習、練習である。